国がH9年以降に進めてきた資源循環型社会のひとつとして、ごみを燃やしたあとの焼却灰を溶融スラグにかえ、公共事業に使うという策がある。灰を1200℃で高温溶融した後、冷却固化すると人工砂や石ができる。府中市のごみを燃やしている多摩川衛生組合にもこれができる施設がある。ダイオキシン対策、最終処分場の延命化が目的とされてきたが、スラグの有効促進利用についてまでは後回しとなっていた。H12年に検討会が立ち上がり、都では、翌年「溶融スラグ資源化指針」が策定された。土木資材などとして市場に流通させることが狙だったが、このところの景気の低迷で利用が極端に減り、多摩川衛生組合で大量のスラグが山積みになっている。(UP!たまがわニュースNo.20で見る)
府中市では、ダストボックスでのごみ収集をこの2月1日までとし、2月2日から戸別収集・有料化を開始した。何でもかんでもダストボックスに捨てられてきたとその時のごみの質について今になり担当課が話す。そして、H20・21年のスラグ2,700トンの行き場がない。
1,500トンは、山形県米沢市に、1,200トンは市内小柳現業事務所(下記写真)に保管しているとのこと。他県に運ぶことでさらに運搬費用がかかる。私たちのごみの最後は、自然豊かな地方の山奥に運ばざるを得ないこと。ごみの削減はまったなし! 消費する側ではなく、ごみを作り出す側を減らさない限りこの問題も解決しない。(詳細は、わくわく通信No.105をご覧ください。)