第10回身近な水環境の全国一斉調査 多摩川にて

 

北多摩2号水再生センターからの処理水が多摩川に流れてくる

今年で5回目の参加と調査活動である。今年は5月の東京の雨量が50ミリと例年になく少なかったため、ほぼ下水処理水のみが多摩川の水位を保っている状況の中での調査活動となった。

関戸橋付近の河原にて

 結果として、北多摩1号水再生センターと北多摩2号水再生センターの処理水が流れてくる水門付近は、CODの値が7あるいは、8以上といつもながら他の所と比べると高い。今年は、さらにその間に伏流水として入り込む雨水量等が少ないため、どの地点もCOD6となった。このような体験をしたのは初めてである。

 ‘09年からの傾向を見ると、下水処理水が流れ込む前の地点では、COD3であったのが、下水処理水が入りCOD8以上となり、下流に向かうとCOD4となる。次の下水処理水が流れ込むあたりでは、COD8以上の値となる。

 多摩川流域協議会では、多摩川の水量を保つために、‘11年7月に山林保全や雨水浸透を進める行動計画(5年間)を示している。雨水浸透対策の推進は重点施策の2つ目に上げられ、中では湧水保全(水脈確保)の推進もあげられている。下流ではあゆの稚魚を放流したという話も聞く。 今年は、山林などの保水能力の向上や農地の保全を進めることがとても重要なことだと肌で感じる調査活動となった。

東京都全体で『水循環』をどのように進めるのか、都市計画などの観点からも暮らしに必要な水収支をトータル的に考えていくことが必要であり、都政策では重要な視点だ。今後も東京生活者ネットワークとの連携を進め、14日告示の都議選では、6名の立候補者を応援します。

 

河原でオオキンケイギクが咲く