「日本女性会議in仙台」に参加して 〜まちづくりとして地域防災計画に男女共同参画を進める〜
2010年12月に国の『第3次男女共同参画基本計画』が閣議決定され、初めて『防災』においても男女共同参画で推進することを盛り込んだ計画である。しかしながら、17年前の阪神大震災でも課題であったことが、昨年の東日本大震災発災後の被災地でも同じような課題が浮き彫りになり、復興やまちづくりに日頃からの男女共同参画の視点がいかに重要不可欠かを突きつけた。
国は『東日本大震災復興基本法』(2011年6月施行)の基本理念では、「被災地域の住民の意向が尊重され、合わせて女性、子ども、障害者等を含めた多様な国民の意見が反映されるべきこと」とし、基本方針では、「男女共同参画の観点から、復興のあらゆる場・組織に、女性の参画を促進する」とし「防災と復興に女性の参画の必要性が掲げられ、被災者支援、復興、今後の防災対策において、女性や生活者の視点を取り入れること、女性の参画等を促進することが重要」とした。
子育て中の女性、高齢者、障害者等の災害による影響を受けやすい人々への配慮をするとともに、女性や様々な人が参画することが災害に強い社会づくりに繋がると、この仙台市で行われた『日本女性会議』の場で内閣府男女共同参画局長からの発言もあった。
国の2012年3月の防災基本計画の修正では、「防災に関する政策・方針決定過程及び防災の現場における女性の参画を拡大し、男女共同参画の視点を取り入れた防災体制を確立する必要がある」とし、9月にはその中で、地方公共団体では、具体的に「障害者、高齢者、女性等の意見が反映されるよう環境整備に努めるものとする」とした。さらに災害対策基本法の改正もあり、各自治体では防災会議への女性の登用を進めていくことが必要と考える。
会場では、ノルーウェーで初の女性首相が就任(1981年)したときに生まれた現職女性国会議員から、男女共同参画の社会を進ませることがいかに大事であるか、東日本大震災を受けた日本に向けて熱いメッセージが発信された。