9月議会が始まります。一般質問は、「環境用水路として活用を進めるため、市民と協働で「府中市用水路活用計画」の策定に向けて」

NPO団体が毎年用水路で生き物調査

 用水路は地方分権一括法により2000年に国から地方自治体への委譲が決定され、20024月に自治体で管理、活用ができるようになりました。そして20061月には農林水産省から『府中用水』が疎水百選に選ばれました。農業振興のみならず、歴史・文化・伝統、環境や景観、地域コミュニティの形成として国民の共有財産として、次の世代に継承していくことがその目的とされ、都内で唯一の選定となっています。

また、河川水を用水路に流す水利権については、20063月に国土交通省は、環境用水として公共の福祉の増進、地域のまちづくりとして水利使用許可の取り扱いの見直しを行いました。同時期、農林水産省も環境にやさしい水辺づくりを目指して、灌漑用水以外に地域用水として環境用水や防火用水などの考え方を打ち出し、現在、農閑期の水利権の申請は自治体が行うことができるようになりました。 

用水路での生き物調査

用水路での生き物調査

府中市でも、その前後に作られた「第5次府中市総合計画」や「府中市環境基本計画」など多くの計画に「水と緑のネットワークの推進」が盛り込まれてきました。特に2009年に策定した「府中市緑の基本計画」では『用水路の活用を進めます』と基本目標2の施策の中に位置づけられています。確かに市はこれまで「水と緑のネットワーク拠点整備事業」として郷土の森周辺での大規模な整備は行ってきましたが、全体としての用水路の活用については全体計画を示していません。また、現状ではどこに向かって流れているのかとてもわかりづらく、市民には把握できない状況です。

1.市民の共有財産である用水路の全体的な現状把握について 

2.「府中市親水路整備検討プロジェクトチーム」からの提言について、全体の現況調査、通年通水がされていない理由、市民参加の協議会の設置などについて

3. 生物多様性の観点から、用水路の意義と課題について

4.災害や防災時の用水路活用について

コンクリート三面掘り