市民が創る「まちづくり」とは…

府中市都市計画審議会委員から見えたこと

今年度、3回目の審議会が開催された。都市計画審議会では、都市計画の運営、農地・公園、地域別まちづくり方針内容について審議する。この間、生産緑地の削除と追加、都市公園の変更と認可、地域まちづくり条例に基づく地区計画案とその決定などである。

地域まちづくり条例とは、都市計画法に基づき、府中都市計画に関する基本的な方針(以下「まちづくり方針」という。)の実現を図るために必要な事項を定め、市、市民及び事業者の協働により、地域の特性を生かした住みよいまちづくりを実現することを目的とする。

「市の責務として、まちづくり方針に基づき、市民の意見を聴いて、地域の特性を生かした住みよいまちづくりを推進するための方針を策定するとともに、これを具体化するための施策を実施するものとする。市民に対し、まちづくりに関する情報を提供するとともに、市民の主体的なまちづくり活動の支援に努めなければならない。事業者に対し、地域の特性を生かした住みよいまちづくりを推進するために必要な助言及び指導を行うものとする。そして、まちづくり活動団体への助成等として、市民の主体的なまちづくり活動を推進するために必要があると認めるときは、当該活動を行う団体に対し、当該活動に要する経費の一部の助成、専門家の派遣その他のまちづくり活動に関する支援を行うことができる。」としている。

上記のとおり、府中市は条例に基づき,
市民の主体的なまちづくり活動の支援に努めなければならないとあるが、推進するための方針策定後、2年間かけて作り提案した市民のかかわりに継続性がないし、その後のチェック機能が市民サイドにはない。(審議会や議会のみ?)

公園機能や都市空間としての農地、また建物の高さについて景観を配慮するなど、面として考える必要があると考える。審議会では、一つ一つの公園の決定やそれぞれのまちづくり誘導地区など、点での審議をすることについて限界がある。市民がどのように地域を考えるのか、市民の継続性あるかかわりからまちづくりを考える人を増やすしくみが必要だと考える。多世代での話し合いの輪がさらに広がることが重要で、地域別のまちづくり方針がどのように進んでいるのか市民が見えるよう、定期的に継続的に地域別に懇談会を開催することを強く求めた。