『公園ウオッチング』の活動から 地域づくりと公園のあり方について学ぶ

「遊び場マップから考える地域づくり」 講師:日本冒険遊び場づくり協会理事・嶋村仁志氏から

嶋村氏から、プレーパークや居場所とは、子どもにとって、自分の生きている世界を知る「とびら」である。子どもの遊びは多様であり、親でも兄弟でもない地域の大人との『ななめの関係性』を膨らませることのできる可能性をもった場であること。子どもは、安心できる場があって初めて自由に自分を表現することができる。つらいなかで楽しいことを掴み取る力は、子どもの時に養われないと、大人になっても苦しいことはなかなか解決できない。

子どもを預かる場所が増えれば増えるほど、そこには責任問題が生じ、何かあれば菓子折りを持っての世界になる。その中から保険業や警備会社が発展し、不安をあおり金儲けにひろがっている。

大人から指摘する問題が、子どもへの禁止事項を増やしていることにつなっがっている。今の社会を見て言えることは、地域のコミュニティの場としても、あえて子どもが遊べる場を地域で作っていく必要があるのではないかと学ばせていただいた。

子どもは、「少々くらいけがをしても問題ない」とする大人が多いのか、いやいや「けがをさせてはならない」とする大人が多いのかによって、子どもを育てる視点は違ってくるということ。この観点からも公園などの公的広場のあり方が違ってくることが一つの指標として捉える見方につながるということにひとつ気付かされた。