これらの理由は、
1.子どもの個別ニーズによく応えられる学校制度
2.やり直しの利く進路
3.親と過ごす時間が長い
4.社会参加が認められている
5.共生の仕方(社会性や情緒の発達)を学校で学べる
6.先生と保護者が協力しやすい制度
1960年の静かなる革命から画一的な教育からの転換を図った。オルタナティブスクールの考え方や工夫を広く普及。子どもにあった学校を選択することができる。私立学校が7割、公立が3割あり。スーパーに行く間に地域には学校が2〜3校あり少人数単位の学校が点在する。
教室では、サークル対話で子どもたち同士の顔が見える。顔を見て本音を言い合い学び自発性が引き出される。日本では、先生の顔しか見えず、生徒同士は背中を見て学習する。育ちあうことが削がれている形態ではないかと私自身も気づかされる。幼少時には「遊び」を社会性と情緒の発達の場として、いろいろな才能を引き出す様々なコーナーや教材が豊富。自分で選びそこでやるきが起こる。選んだから責任が持てる。ベルやチャイムで縛らない。
親の労働については、ほとんど残業がなく、子どもと夕食を共にすることができる環境がある。パートタイム就業を正規化、ワークシェアリングが進んでいて、親のどちらかが家庭にいる時間が長くとれる。有給休暇が長く、休暇を共に過ごせる状態もつくれる。
子どもたちは、比べて測る学力ではなく、発達状態を追跡し、足りないものを補う支援を進めるために「発達モニター制度」がある。100人いれば100通りの教育があるといわれる。やり直しが利く進路体制もとられている。最終的に学歴ではなく資格と取ることで仕事につく。
日本の「教育」の実態をはるかに超え、一人ひとりを学校のなかで何を目的に育つ環境を作るのか、多様な価値観を尊重する社会の一員として様々な自己確立が養われるための学校と位置づけられていることがとても大切なことだ。今後の日本の視点がかけ離れた、違った方向に向かわないよう検証していきたい。
リヒテルズ直子さんは、この2月に衆議院会館にて日本の学校教育のあり方に関して提言をされている。