都市部では雨水で洪水、みんなで溜めて利用しよう天水

天からの恵み、雨といから天水を集めてみよう!

NPOエコメッセ主催:「雨水は天水、いまなぜ雨水利用が必要か」の環境講演会に行った。雨水博士・村瀬 誠氏からのメッセージや海外活動のお話をいただいた。『ライルラインからライフポイントへ』、ライン化を進めるのではなく、地域ごとポイントで解決できるしくみを見出すべきだとキイワードが耳に残る。神戸では、地震後すぐ水の供給として、雨水が利用できるよう天水尊を設置し、以降続いているとのこと。「なぜ地震前にこのしくみを教えてくれなかったのか」と神戸の人たちにそう言われほど喜ばれた。バングラディッシュへも現地の人たちが雨水を溜める事業を進められるよう出向かれている。

人口が密集し、雨が急激に降ると雨水は「とい」から下水管に入ってしまう。道路上に降った雨もアスファルト舗装でみんな下水管に入ってしまう。屋根や道路は雨水で流されきれいになるが、集中して下水管に入ることで、地方ではマンホールが飛ぶ事態も発生した。予定していた以上に雨が短時間で降ったり、家が密集してくると当初の下水道計画設計と違ってくる。それでよきせぬ洪水が発生する。最近のゲリラ豪雨も予想していない事態と「わが家の専門家」発言。500㍉の管を太くするところもあるが、どれだけの予想ラインで計画するかと事業費との折り合いがあると言う。

府中市では、海抜80Mから50Mとなだらかな地形となっていて、下水道管を流れる汚水は徐々に小柳町にある下水処理施設に集まる。村瀬氏もなんで汚物と天水をいっしょに集めるか、できてしまったしくみに悔やんだ時期があったと聞く。保健衛生分野から見て納得のいかないことは世の中にたくさんあるだろう。巨大広域公共施設化ではなく、便利になったと思われる生活の巻き戻しが必要で、今後の人口予想、気象現象の変化をあわせ、どう小型化できるかが問われてくる。