市は、「青少年・子ども相談」の相談件数が減る傾向から、相談体制が全体に整備され、様々な機能が発揮されていたものと認識しています。
「学校でのことを学校に話すことはしづらい」という声を聞きます。一方、「たっち」での中高生に関する相談件数は、新規で、H18年度112件、H19年度72件、H20年度99件と減る傾向にはありません。市は、中高生から気軽に相談できる窓口は、様々な部署や窓口において、年齢制限を設けていないので相談可能だとしています。
市は、この計画の中では、「『児童の権利に関する条約』に基づき、すべての子どもを一人の人間として尊重する視点を大切にし、その最善の利益が保障されるよう支援します。」と謳っています。前期計画には、「中高生の活動支援」として、児童館及び「たっち」を夕方開放し、懇談や活動の場所とし、指導員を配置し、悩みや不安を気軽に相談できる場とすると挙げています。「たっち」は子育て支援の拠点として5年が経過するが、中高生世代からの相談機能の充実としては、いっこうに進んでいません。
子どもの権利救済機関として、学校、児童養護施設にも調査員が調査にはいることができる制度を設けた札幌市の「子どもアシストセンター」では、3ヶ月で1,300件。子ども本人からが、49%、内中学生から46%の相談があると聞く。子どもを絶対に守る大人がいるこの信頼性が、子どもにとっても大人にとっても安心できるしくみのこの実践は、全国からも関心の寄せる施策だろう。
後期計画には、中高生世代のための相談事業として、しっかりと位置付け、担当課を明確にし、機能の充実を具体的に進めるよう要望した。具体的には、せめて「たっち」の相談カウンター付近に中高生がちょっと寄りやすいコーナーを設け、いつでも相談しやすい窓口の環境をつくることから始めてみることができないか求めた。