「高次脳機能障害のある方への理解を深める」学習会が開催される

地域生活支援センターあけぼの主催、高次脳機能障害者の集い「調布ドリーム」共催

昨年の学習会から一歩踏み込んで「脳機能画像」という、医学的な視点から、高次脳機能障害のある方々のリハビリを担当している現場の医師から映像を見ながら、様々な症状について話を聞くことができた。脳の損傷を画像を通して判断できる技能も数人ほどの医師しかいないと聞く。

「脳の働き」は、右脳と左脳、また前と後ろの細胞同士の相互作用で行われている。一部が病気になると相互連絡をもっていた部分の休んでいた細胞が頑張ったり、抑制したりと損傷部をどのように補おうとするのかで表に出てくることが、強かったり弱かったりすると理解をした。一旦切れた神経がもとの通りにつながったかどうかもわかりにくいとのこと。

診断には、画像診断が必須だが、病変が確認できない場合は、「環境要因」が問題である可能性が高く、対応次第で改善の可能性は大きいと聞く。前頭葉が損傷すると、遂行機能障害を起こし、認識したものをどうするか、理論的に考え、計画し、問題解決し、推察し、行動することができなく、それを評価・分析することも難しいとなる。そのためにサポートとしては、「一緒に考え、段取りし、最後まで一緒に実行する」ことだと学ぶ。医学的専門家から学べたことでより一層理解が広がった。

最後に『調布ドリーム』の場を生活の大部分とし、向上的に利用しようとしている人たちとその家族の方からの話があった。「役所は、敷居が高い、同じ障害を抱えた同士でなければわからない」と会場に向けてエールを送られた。

その人らしく生きられることは、いかに周りの人のサポートが大事であるか、専門的医療との連携を基本にし、地域体制の充実が求められる。