審査員賞として、都市計画法で指定された、住吉町5丁目と幸町2丁目の「地域まちづくり計画」が挙げられた。より良い景観の環境保全を住民主導型で地区計画を立案し、建物の外壁や工作物に及ぶ色彩基準も決めることが出来る。住み続ける人の意思を束ね、将来にもそのことを知らせる必要があると経過資料を作成していると住民代表の方からの話がある。
会場からは、「府中市には、国や都の土地があり、新しく建物が建つ時にもしっかりとこの視点が大事」と、市としてもしっかりと意見をいうべきだと受け止めた。
神社仏閣の桜名所、季節感あふれる浅間山や多摩川、大学や公園の緑、農地もふるさと景観として挙げられた。府中崖線も挙げられたが、開発で近年緑が減少していることは間違いない。
継続したまちづくりには、市民・事業者・NPO団体が一体となって係わり、そこに専門家も継続して係わることが必要とパネリストからの助言があった。また、農地の保全対策を求める大学院生からの熱いメッセージもあり、多くの課題が残された。
都市計画の側面からではあったが、今回は、係わるNPO団体等の人々の功績を大いに感じた。画像だけでは計り知れない、普段の作業等が見られる「人がクローズアップされる景観賞」であることを期待したい。