府中市の合流式下水道の現状 ② 『合流式下水道緊急改善計画』とは・・・

雨水浸透をさらに進めることを要望

 東京都は、H16年に合流式をとっている多摩12市のみを対象に『合流式下水道改善基本方針』を示し、多摩川や野川等にそのまま放流する回数を半減、BODの汚濁負荷量の削減、枝葉や異物と除去する装置の設置増を目指し、合流式であっても分流式並みの水質を確保するという対策を打ち出しました。

 府中市では、具体策として、H17年から雨水浸透ますの設置増、雨水浸透トレンチ増、きょう雑物除去装置を増やすことを進めてきました。その結果、府中市では、雨水浸透ますは、1㌶あたり7基から14基に、雨水トレンチは、15㍍から23㍍に延伸。

 野川水域の小金井市では39基から50基、30㍍から36㍍に延伸されました。小金井市では、野川の湧水の減少に端を発し、昭和63年頃から試験的に進めてきたこと、下水道工務店等での設置事業の協力が図れたとのことです。

西府湧水エリアに関しては、西府土地区画整理事業区域内で、都の都市整備局の指導により、宅地内雨水浸透として、1㌶あたり500㌧を貯留する計画があるとのことです。水みちを考えると効果は北西にあるので、湧水保全のためにはその地域も考えるよう要望しました。

また、下水道課では、今後の合流式改善事業の雨水浸透については、建てかえや建築件数が減少傾向にあり、雨水浸透ますの設置件数が確保できるか課題であり、今後は、公園や公共施設で浸透ます設置を、道路や緑道などにも雨水浸透トレンチなどの設置を進めていくとの答弁でした。公園や農地などを保全すること、道路面は、透水性にしていくこと。また、駐車場が増えている中、20台以上に関しては指導できるが、20台未満の駐車場にも透水性路面にするなど市が呼びかけるよう要望しました。

上写真:5月6日の東久留米市南沢湧水群を源とする雨の日の落合川 下写真:東久留米市内の東京都緑地保全地域にある旧家と人道