「第27回府中市男女共同参画フォーラム」〜今ッ!つながればつよくなる〜に参加

ウイメンズアクション府中と           仁藤夢乃さん

 

男女共同参画を進めるための学習の場として、地域の人々が出会い意見交換し、行政とともに問題を認識し解決に向けて歩みだす「きっかけの場」として、実行委員会を設置し今年で27回目の開催となった。充実した企画満載のうち、3つの企画に参加した。

記者の目線から「私たちのメッセージ」 主催:日本婦人有権者同盟府中支部

講師:田原 牧さん(ジャーナリスト)からは、特定秘密保護法案の指摘や今後様々な法案が決まっていくことを受けて「国民・市民一人ひとりが議員にお任せをしてしまってはいないか。生活の中でも意思表示ができる場や機会はあるはず。一人ひとりからの発信が今非常に大事で問われているのではないか」と発信された。

 いま、私にできること 「つながって、未来を切り開こう」 主催:ウイメンズアクション府中

講師:仁藤 夢乃さん (一般社団法人Colabo代表)

居場所を見つけられない難民高校生や若者をとりまく環境の実態、できることから行動することの大切さについてお話しをいただいた。若い世代への発信として自身が書かれた書籍『難民高校生』にまとめられている。今の高校生に向けて、またその保護者や祖父母世代に向けても「世代のギャップ」についてなどワークショップを通してにぎやかに意見交換する機会になった。

仁藤さんのことを紹介したい。家庭と学校に居場所を失い、渋谷の街をさまよう「女子高校生」に群がる大人たちの欲望にさらされ、「仲間」からは裏切られ、人間不振に陥り高校を中退。人生に絶望した際に一人の講師と出会い「生きること」について学び現在23歳。社会的に理解されることが極めて困難な状態にある高校生世代に向けて、一見ごく普通の雰囲気の心無い大人たちに利用され、そのまま社会の影から裏側へと消えていってしまう実態を伝えたい。コミュニティの範囲が限られている「子ども・若者」は、誰もが孤立する可能性が高いため、問題の存在を多くの人に知ってもらい、社会的に支援することが必要だと訴える。現在は、大学の進路を見出し、渋谷に自ら出向き相談支援活動にかかわり、東日本大震災の被災地支援で、地元高校生と菓子製造者との共同制作をすすめるなど幅広く活動されている。

最後に、基調講演では、竹信三恵子さん(和光大学教授・ジャーナリスト)から「女性を活用する国、しない国―家事労働ハラスメントの視点から―」 について、世界のジェンダーギャップ指数が日本は105位で、政策決定の場に女性の登用が少ないことを指摘した。クオーター制度の導入の必要性について具体的に話された。会場の高齢女性からの発言では、男性と同じように働いてきたけれど当時の賃金格差から年金額が非常に少ないと切実な訴えがあった。これまで以上に発信することの意味を問われ、様々ないい企画が多かったフォーラムでだった。