「見過ごされてきた女性の貧困」・第26回男女共同参画推進フォーラムにて

女性の半分が非正規雇用形態で働く現状

講師:赤石千衣子さん(反貧困ネットワーク副代表、NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長)から、まず最初に、今回の衆議院議員選挙で「ジェンダー平等政策の取り組みについて」各党に質問した結果の紹介があった。

http://p-wan.jp/site/index.php (市民と政治をつなぐ・P-WAN)を紹介

 2002年から女性の非正規雇用労働者は全体の半分以上を占めている。女性の貧困について、就業率から見るとH4年とH19年のデータ比較から、学校を卒業して正社員につく割合が減り、若い時期から非正規雇用の割合が大きく増えていることがわかる。そして非正規雇用の女性の割合は全年齢に広がっている。女性の一生の中で結婚・出産を機に仕事を辞める30才代頃の数字が一旦へこむM字カーブから見て、ここ15年間の傾向がよくわかる。男性の正規雇用と非正規雇用の実態とは大きく違う。

 世界のジェンダーギャップ値が日本は昨年度よりさらに下がり101位。その中身として、教育のスコアや政治への関与のスコアは上位国と変わらないまたそれ以上の水準となっているのに、なぜ101位になるかその理由は、経済的活動と政治的活動に女性の参画と機会の拡大がされてこなかったことである。

 そして、シングルマザーの置かれている現状は、50%が貧困とされている。平均年収が181万円と出ている。女性はほぼ全年代で男性より貧困であるデータも占めされる。

夫の扶養の範囲の中で働き、配偶者控除制度が優遇策として存在していることが、女性を家庭内に留めることにつながり、貧困差を生みだし配偶者控除の廃止が必要と自立を阻害する制度の問題を指摘される。

横浜市では、若年女性無業者の自立支援に向けた生活状況調査を行い、「生きづらさを抱えるガールズのための講座」を開催し、世田谷区では「悩めるガールズのための仕事探し応援講座」を行っている。今後女性センターの役割として、若年女性の就労について、幅広い視野をもって取り組んでいくことが重要と考える。