No! 寝たきりデー2012 最期は自分らしく逝きたい 〜在宅での看取りをどう支えるか〜

午後からは厚生労働書の地域包括ケア推進や在宅医療推進担当者からの説明後、在宅療養診療所や訪問看護ステーション、ケアマネージャーのそれぞれの方々から現場の状況が報告される

2012年9月15日(土)全国町村会館にて開催 170名の参加者が集まる

主催の「市民福祉サポートセンター」は、高齢者や障害者問題を中心とした市民活動に取り組んできた個人やグループが集まり、「市民型」福祉を提起していきたいと発足した非営利組織です。これまでの「行政型福祉」に対して「市民型福祉」を提起していきたいと「市民福祉」に関する国会を中心とした行政情報の収集と情報提供活動を行い、当事者・市民が自分たちで共生の市民社会を実現するため市民が主体となり政策提言を進めています。

「No!寝たきりデー」は今年で第23回目となりました。4月から介護保険サービスでは、地域包括ケアや24時間巡回サービスなど新たに導入されていますが、自治体の取り組みにはばらつきがあり、身近な地域で暮し続けるための生活支援の取り組みをすすめることはますます大切です。

今年の「No!寝たきりデー」では、サービスを選択する主体者である私たちが、「『介護』とは何か、『自立』を支える支援とは何か」を新たな社会課題として捉えなおし、「自分らしい最期を逝きる」ためにはどのような支援があればいいのか、どのような終末期を迎えたいのか、実際に地域で支えて来た方々の事例報告や現場に携わる専門職から見た関わりなどについて一日を通して意見交換の場となりました。

在宅に帰るとある意味医療から離れて、医者が始終関わるわけではないので看護・介護の整いが必要となる。しかしながら、看護や介護と医療連携が取れなければ、いっきに家族が抱えてしまうことになり負担が大きい。退院時にいかに他職種でカンファレンスをしっかり行える体制を整えての退院とすることができるのかコーディネートする医療ソーシャルワーカー(MSW)等の力が問われる。一方で地域資源の不足が起きるとその流れが止まり病院へと戻ることになる。医療診療報酬は政策的意味合いを持って進めていくことが不可欠で不足の流れの診療報酬改定は確かに在宅療養の方向で進んではいるが限界もある。やはり身近にいる家族が覚悟をもって取り組まなくてはならない現状は依然と回避できない。

現状を学び、市民が望む医療とは何かについて、また在宅療養についても住んでいる地域で掘り下げる必要がある。自分のことを医者や関係者に伝えるための「医療のための事前指示書」が医療側からも冊子として出され始めてもいる。自分らしく最後をどのように逝きたいのか今後も大きなテーマとして考えていきたい。