昨年のアメリカ・サブプライムローンが端を発し、日本の経済も大揺れです。大規模企業の赤字額は数千億円単位となり、国民総生産は、マイナス12.7%に落ち込みました。H20年の正規の労働者数は前年より3年ぶりに減少し、非正規は増えていると聞きます。私達の暮らしは、どのような経済基盤で成り立っているか改めて考え直さなくてはなりません。
H20年度の府中市一般会計予算額は、約835億でスタートしました。昨年9月の補正予算で、法人市民税がマイナス約7億円。更に、この3月補正で、マイナス約3億3千万円で、年度当初予算約50億8千万円が、約40億5千万円の修正額になりました。H21年度の法人市民税予算額は、約28億円でたてられています。前年比−44.5%とかつてない状況です。歳出においては、次期基幹システム構築の休止、「水と緑のネットワーク事業」の休止、郷土の森博物館展示室更新を休止、今年度の庁舎建設基金の積立5億円も休止と総合計画の実施時期を調整する予算が示されました。
私たちの暮らしに直結したごみ処理については、H18年10月からオレンジボックスを利用して、燃えないごみの分別を進めるつもりが、いつでも捨てられる形体では、とても分別が進んだとは言いがたい現状です。そして、次に示されたのは、「有料化・戸別収集・ボックス廃止」でした。ごみの減量ではなく、リサイクル日本一を目指すとし、根拠のない処理手数料が一方的に示されました。排出続けるプラスチック量を減らすため、作りっぱなしの企業側にもっと責任を負わせなくてはなりません。議会では、有料化に反対し続けています。
3月14日には、南武線西府駅が開業します。総事業費約94億円の内、市から約40億円を投じた一大プロジェクトです。 また、府中駅南口A地区再開発事業では、総事業費330億円のうち160億円を市から投入する計画で進んでいます。公共施設としての床買い分として、内60億円を入れることを前提に全体が決められています。私たちの望む公共施設とは何か、既存の施設についても考えていかなくてはなりません。
介護保険制度では、第四期計画(H21年〜23年)が実施されます。グループホーム、小規模多機能居宅介護施設など、三年目には、特別養護老人ホームの設置も組み入れられての計画です。脳血管疾患等でのリハビリの需要増も見られます。介護保険料は、65歳以上の方は、国と市から約9億円弱の基金が繰り入れられ、第三期同様3,950円で、低所得者層に対してさらに配慮される予定です。
最後に、次世代育成支援後期行動計画策定のために、アンケート調査が実施されました。中高生2,000名にもされ、直接意見が述べられる場の設定、「居場所づくり」の検討の際には、子ども参画の保障を求めました。この1年間で後期計画が検討され、H22年度から推進されます。今後も子どもの育ちを支援する施策の充実が求められます。
生活者ネットワークの中でも、多くの人といっしょに考える場の設定が今後も必要だと思います。議会がない時期を有効に過ごしていきたいと思います。