作り手と食べ手がつながるしくみの広がりを感じる

府中の農家を訪ねる

若松町にある農家を久しぶりに訪問した。ロウバイが満開、福寿草の花も足元に咲く。温室の中の地面には、お肉を巻いて食べるとおいしそうな手のひらサイズの葉物が並んでいた。

こちらの生産者では、とれたての旬の野菜を市内7か所の地域のポイントに配送して15年になる。1か所5〜10人がグループ化し、毎週金曜日までにFAXで注文をすると届けてくださるしくみをずっと続けている。ポイントの間を取り持つコーディネーターは、都市農業で農地が減る中、有機農法で作り続けている農家の方の思いを知り、旬のおいしい野菜を多くの府中市民が食べることができるならと手を上げてくれた近所の方。月に2回配達が、毎週配達となった。実はこれは、当時の生活クラブ生協府中支部の農産物委員会で発案・試行・実行されたもので、思い返せば、早15年。

午後からは、府中市農業委員会委員長に農地保全のこと、学校給食への野菜の搬入、農業者と市民との交流事業等について伺いました。現在、市内の大手スーパーにも府中産コーナーが設けられるなど、10年、20年前に比べれば、農産物直売所も盛んになり、随分地場野菜を販売しやすくなっていると聞く。

援農ボランティア受け入れ農家は、現在21件あるが、さらなる広がりは持てないのではないかと聞く。一方では、労働力の必要時に、作業の軽減につながり、その間他の作業ができると、ボランティアを利用している方からは聞いたことがある。

体験農園や市民農園は、農家の方にとっても農地を守り農業を継続するための策。税制や農地法などの制度の問題が大きな壁となって都市農地保全としても大きな改革が必要。100万人署名活動の動きがあることを日野市内での講座に出席して知る。