「食品トレー」を作り、回収、リサイクルする企業を見学する

「エコトレー」は「バージントレー」素材を作り出す半分のCO2排出削減というけれど・・・

スーパーができて、広がった食品トレー。国民ひとり当たり2日に一枚は利用している(食品購入と同時に付いてくる)と説明者から話を聞く。府中市でのプラマークの回収は、ピンク袋にいれて有料での回収だが、「買ったところに戻すことをみんなで押し進めたい」とさらに実感した。

「バージントレー」(新しい原料(原油)から作られるトレー)1kg=約250枚を作り出し、廃棄・リサイクルまでの環境負荷として、6,540kgの二酸化炭素(CO2)を排出していると企業パンフレットに記載されている。

それが、「エコトレー」(リサイクルトレー)に生まれ変わるには、ポリスチレンの状態から発泡スチロールシート、そしてトレーに再生することで、CO2が2/3に押さえることが確認されているとのこと。リサイクルで、1kgあたり−2,270kgの排出抑制効果をもたらしているらしい。ここでは、日量2,000万枚のトレーが作られているとすれば、全部「エコトレー」だとしても、相当なエネルギーを使い、二酸化炭素を排出していることには違いはない。

『発泡スチロール食品トレーは捨てないで回収ボックスへ』と促している。つまようじが簡単にささるトレー(材質のちがうものがたくさん出回っている。ささらないものは別素材)をよく洗い、よく乾かし、買ったところに戻すこと。日本の業界39社の内、8社がリサイクルをしているとのこと。しかしながら、全体の生産量から見て、トレーtoトレーとして、17〜18%しかできていない。もっとリサイクルできるよう敷地も充分あるので回収量を増やしたい。背景には、原油の高騰もある・・・

包材問屋(配送、スーパーなどに納品、使用済みトレーの一時保管)がトレーを届け、帰りに使用済みトレーを引取る。自治体からは1週間前に連絡があり、配車コースに入れる。多摩26市中、近隣数市に集配に来ている。

15時になると、数自治体のリサイクルプラザで選別されたきれいな白色トレーだけが一時的に山積みされ、ベルトコンベアーを通っていく。(白色トレーからできるペレットは、色物トレーのペレットの3倍値、そのためにも選別が必須) 白色と色物とを分ける人の手がこの時間帯のみ不要となる。この時間を従業員の休憩時間としている。以前は、全部機械選別をしていたが、今は手選別部門などで障がい者雇用がされている。

プラマーク製品のリサイクルを扱う(財)日本容器包装リサイクル協会から企業への補助金のこと、最低価格で提示したところが入札できる話など、さらにこのシステムについては、別のところで頭の整理をすることにする。