学校給食センター大試食会

食育の観点からも調理場と子どもたちの顔が見える日常が必要

子どもと栄養士とのやり取りが続く 野菜は大丈夫かな?
子どもと栄養士とのやり取りが続く 野菜は大丈夫かな?
調理食材を学校ごとの車に乗せるためもスペース(第1給食センター配送室)が、この日は大きな食堂に変身。周りには、保管庫が並び、天井が高い。日頃は大きな鍋での煮炊きにきっと各学校に運び出すまでは、熱気や活気にあふれるのだろうと想像する。

和風のメニューは黒米ごはんと府中っ子汁(府中産野菜をたくさん使った汁物)、揚げ豆腐のそぼろあん、五色炒め、牛乳。洋風メニューは、人参パン、府中グラタン、チンゲン菜コーンスープ、ミックスサラダ、ミルクコーヒー。

隣の席では、4人家族親子で二つのメニューを試食している。おばあちゃんと孫の二人で来ている人もいた。また、若いカップルもいて、地域の食材がいただけるローカル食堂だ。薄味で野菜いっぱいのおいしい給食だ。

栄養士とも話をする。バランスのよい給食を考えてみよう!のコーナーでは、子どもたちが好きな品のカードをお盆にのせて先生の所に持ってくる。大好きな焼きそば、カレーライス、いちご、チャーハンと載っている。「野菜がちょっと足りないね」っと先生の声掛けに楽しそうに違う品を載せまたやってくる。楽しく会話をしながらのこのやりとりがとても大事。給食センターで、子どもの顔が見えない状況で果たして栄養士が進めたい食育ができるのか首をかしげる。

東京都は中高一貫校を建てる際には、それぞれの学校ごとに給食調理室を作ってきている。私たちは、府中市の給食センターの建替え時には、防災の視点も入れ、自校式あるいは地域分散型調理場方式を進めることをずっと求め、来年度予算要望にこの内容は盛り込んでいる。