配偶者暴力相談支援センター(もりおか女性センター)にて

生活者ネットワーク視察 その②

「盛岡市配偶者暴力防止対策推進計画」づくりに携わってきたNPO参画プランニングいわての方々を代表として田端八重子さんから計画策定について話を伺う。H21年4月からこの計画がスタートし、具体的推進施策を実行している。多くの自治体では、気づきから自立支援までをどのように具体的に推進するのかが問われている昨今である。

Ⅰ DV被害に気づく環境づくりと暴力を許さない地域社会づくり
Ⅱ 早期発見できる体制づくり
Ⅲ 相談・緊急時の安全確保及び保護体制の充実
Ⅳ 被害者の自立支援
Ⅴ 関係機関の協力・連携 

被害者を保護し支援するため、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」がH13年4月に制定された。第二次改正がH19年7月に行われ保護命令の拡充や市町村の努力義務等が盛り込まれた。申し立てをすれば、配偶者が家から出ていくよう命じる退去命令もある。法律や制度に行き着かない人たちをどのように地域では支え解決へと結びつけるのか今でも多くの課題がある。

親密な関係にある男女間の暴力をドメスティック・バイオレンス(DV)と呼び、犯罪となる行為をも含む重大な人権侵害であり個人の尊重を害し、男女平等の妨げとなっている。暴力を受けるのは自分が悪い、これは家庭内の問題だから、と一人で悩み解決しようとしているケースがあとを絶たない。緊急時は110番だが、被害者を発見したら「配偶者暴力相談支援センター」へと『もりおか女性センター』はミニカードを発行し、相談員の充実も図っている。また、デートDVにも具体的に着手し学校の先生が授業できるよう「指導者用手引き書」を作り進めている。

府中でも、DVのシェルターの充実にも力を入れながら、根本的な推進体制とその計画づくりが今後も求められる。

さらに「こんなときどうする」くらし安心Q&Aをまとめ、冊子のほかにインターネットラジオで紹介をしている。ゆっくりと流れる声にほっとする聴者が大勢いるのではないでしょうか。府中市女性センターのHpでもタイムリーな企画紹介や様々な工夫をし、男女共同参画社会づくりをアピールするくふうが必要である。