NPO法人「市民科学研究室」代表の上田昌文氏より学ぶ

放射線量のリスクのとらえ方、子どもたちへの影響を考える

空間放射線量に関しては、毎日のように数値が新聞でも見える化され、その変化や周辺との比較をついしてしまい、何ともいやな複雑な毎日が続いてきた。東京の飲み水でも放射線が含まれている値が高かったこともあり、今後ますます年間あびる空気中の放射線量だけでなく、口から入る食べ物などからの摂取がどの程度になるのか心配になってくる。特に子どもたちの体に影響があることは、すでにチェルノブイリでも知られている。

7月3日の講師:上田さんからは、年齢によって放射線のあび方が違うこと、計測することでホットスポットを知ることができる、体内から排出する部分もあるが遺伝子に傷がつけば修復不可能な事態になるなどできるだけ被ばく量はないに越したことはない。ICRP(国際放射千防護委員会)、厚生労働省や文部科学省で基準値をあげてきた経緯があるだけに、ではどのようにすれば低減することができるのかについては耳がダンボになる。

妊婦や授乳中の母親、乳児は空間線量が自然放射能の2倍になりそうな場所ではできるだけ住まないようにすること。どんな人であっても空間線量と内部被ばくで10mSv/時を超えないように努める。他先生の提案では、妊娠初期の人で3mSv/時以下という数値を出している。半減期の長いセシウムなどの影響は、10年後20年後にならないとわからない。表層蓄積された土壌を除去することは効果的としている。

独自基準を設定している野田市や川口市では、0.19mSv/時、0.31mSv/時以上に対しては、砂場をブルーシートで覆ったり立ち入り制限を行う措置を施すとしている。また、屋外活動の時間を少なくすることも呼びかけることにしているとのことでした。

福島県では、現在もなお1.3mSv/時というデータを資料でみた。事故後基準値を上げるなどしたことで10年後20年後の状況が予想できる専門家からの声を今是非上げてほしと思います。